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通常とは違う「居抜きオフィス」の契約、その内容や注意点を解説!

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居抜き物件を借りることで、設備が整っているために初期コストが抑えられる可能性があるなどのメリットがあります。しかし、居抜き物件の契約は通常の賃貸契約だけでは不十分であり、造作譲渡契約が必要なケースがあります。
今回は、居抜き物件の契約にスポットを当てて紹介します。

居抜きオフィスに関する契約について知っておくことのメリット

実は、居抜きオフィスの入居するテナントを募集しても、なかなか見つからないのが現状です。

そもそも居抜きで契約することを考えておらず、居抜き物件の契約方法についての知識や経験が浅いオーナーや不動産屋も多々います。その結果、意図せずとも不十分な内容の契約を結んでしまい、後々トラブルになったり思わぬ費用がかかったりする可能性があります。

居抜きオフィスに関する契約のポイントを把握しておき、トラブルを未然に防ぎましょう。

居抜きオフィス移転が少ない理由

居抜きオフィスには様々なメリットが多いことが知られているにもかかわらず、なぜ居抜きオフィスを利用する人が少ないのでしょうか。

・居抜きオフィスを扱う不動産業が少ない
居抜きオフィスは手間がかかるため、取り扱う不動産業者が少ないので現状です。

居抜き契約を成立させるには、オフィスの物件オーナーである貸主と、オフィスを利用する借主が、居抜き物件について理解をしていることが必要です。

入居時も退去時も納得できる条件を取り持つのは、不動産業者にとって手間のかかることでもあり、中には初めから取り扱わないケースもあるようです。

・居抜きオフィスの情報が得られない
居抜きオフィスを扱う不動産業者が限られていたり、居抜き物件自体が少なかったりと、物件数の少なさに加えて情報の開示が少ないため、なかなか居抜きオフィス情報を得ることが難しくなっています。

居抜きオフィスで退去したことを伏せたい企業もあるために、気軽に探すことは難しい状況かもしれません。

・居抜き契約で退去する企業が少ない
退去時に居抜きオフィスにする企業があまりなく、比例して居抜き物件が少なっています。

賃貸契約は、退去時に原状回復をすることが基本となります。一般的には賃貸契約の際に、原状回復の義務が記載されていますので退去時には記載通りに解体などの対応をしていきます。

原状回復の程度については、契約の際に貸主と借主がお互いに確認しあうことが大切ですが、入居時の状態に回復させることは、内装の仕上げまで対応するケースもあります。

きれいにリニューアルされた状態になれば、新しい借主が見つかる可能性が高いことを考えると、貸主側としても、居抜きよりは原状回復の対応を望むことが多いでしょう。

もしも、居抜きオフィスとして退去するなら、退去時の状態などについては、トラブルを避けるためにも、しっかりとした取り決めが必要となります。

通常時とは違う居抜きオフィスの造作譲渡契約

造作譲渡とは?

居抜き物件には、「造作譲渡」という契約があります。造作譲渡とは、物件の内装や厨房設備、空調設備、造作家具など造作一式を新しい借主が買い取る仕組みです。

買い取りの価格は、設備仕様のグレードや耐用年数などで変わりますが、退去する側は、無駄な処分費がかからずにすむこと、新しい借主側は、ある程度の設備投資を抑えて営業を始めることができることなど、双方にとっての良い面があります。

全てを買い取るのではなく、必要な部分に関して対応することもできるため、新しい借主にも無駄がないでしょう。

造作譲渡の種類

造作譲渡の形態は、買い取りのお金が発生するものから、無償のものまで様々なケースがあります。

・無償貸与
無償貸与は、以前の借主がエアコン設備やキッチン設備など造作残置していくもので、原状のままで賃貸契約を結ぶものが多いでしょう。性能の良いエアコン設備が取り付けられ十分に使える場合、わざわざ取り外さないことはよくあるケースです。

賃貸契約の中では、特記事項や特約などに無償貸与が記載されていることがあります。

・リース(サブリース)
キッチン機器などがリース契約になっていて、以前の借主から新しい借主に転貸になるケースです。テナントの賃貸契約と、設備などのリース契約は別になりますので、それぞれに契約を結ぶことになります。

・造作買い取り
以前の借主が行った造作設備を買い取るものです。造作譲渡料は、耐用年数などから双方で協議を行う形になり、賃貸契約とは別の造作譲渡契約が結ばれるのが一般的です。

基本の考え方としては、賃貸するテナントと、造作機器は別々のものとなりますので、買い取ったものは借主の持ち物という認識です。

オフィスの場合の造作譲渡費用はかからない?

オフィスの居抜き物件の場合、飲食店のように、造作譲渡費用はかからないことが多いでしょう。

飲食店などの店舗は、造作家具や設備機器が多いことがありますが、そのことが、造作譲渡費用が高くなる要因ではなく、立地条件によって費用が左右されることが多くなっています。

しかし物件内容によっては、オフィスでも費用がかかることがありますので、事前に契約内容をしっかりと確認しておくべきでしょう。

造作譲渡明細書の作成について

居抜きの物件を借りるときには、「造作譲渡契約」が必要になります。テナントの賃貸契約は、貸主と借主の賃貸契約ですが、「造作譲渡契約」は、以前の借主と新しい借主が契約することが一般的です。

造作譲渡契約をしておくことで、必要な造作物や設備機器などが確実にのこされているかどうか、入居の際に改めてチェックすることができ、トラブル防止につながります。

造作譲渡契約に記載する内容は、造作設備一つひとつ、造作場所の形状、箇所などを細かく表記してあることが望ましいでしょう。また、買い取り金額など金銭の発生がある場合も、しっかりと詳細に記載します。

なんとなくの口約束ではなく、記録として残しておくことは非常に大切なことですので、きちんとした契約を結びましょう。

居抜きオフィスの設備等における減価償却の考え方

居抜き物件の設備が買い取りの場合、価格は設備などの耐用年数から減価償却を行い、計算されるのが一般的です。詳しく解説しましょう。

居抜きオフィス契約時の重要な税務「減価償却」

居抜き物件の設備等の価格は減価償却で計算されますが、減価償却とは、毎年一定の額を経費として償却計上するものです。設備機器により、耐用年数は決まっており、耐用年数の間で償却していきます。

設備機器の耐用年数は、全て同じ年数ではありません。それぞれ個々に年数に違いがあります。しかし、譲り受けた設備の耐用年数が不明な場合、年数が短いものも長いものも、まとめて同じ長さで償却しなければならないことがあり、税務上で損をする可能性がありますので、注意しましょう。

居抜きオフィスの場合の減価償却の計算方法

減価償却の計算方法には「定額法」と「定率法」の二つがあります。また、経費に計上する期間は耐用年数分になります。

・定額法
定額法とは、毎年同じ金額を経費に計上する方法です。計算式と実際の計算例は次の通りです。

取得価額は50万円、償却率0.2%、耐用年数5年の内1年目と仮定する

計算式 減価償却費=取得価額×償却率
計算例  10万円=50万×0.2

・定率法
定率法とは、毎年同じ率の金額で経費に計上する方法です。率で計上するため、年々分母となる金額は減っていきます。

取得価額は50万円、償却率0.4%、耐用年数5年の内1年目と仮定する

計算式 減価償却費=(取得価額―償却累計額)×償却率
計算例  20万円=50万-0×0.4

毎年償却される「償却率」は、税法上であらかじめ決められています。

責任の所在の取り決め

瑕疵担保責任

居抜き物件での注意点の一つは、造作や設備機器などの瑕疵担保責任です。もしも、譲渡された設備機器に不具合があり使えなかったなど、何らかの瑕疵が発生したときには、その責任は誰が負うものであるか、責任の所在を明らかにしておくことが大切です。

また、瑕疵とは何を指すのか、どの程度のものを指すのか、両者が細かく意思確認できると安心です。

契約の際には、瑕疵担保責任についてしっかりと事前確認をし、あとからトラブにつながらないようにしましょう。

リース契約の確認

什器などの設備機器がリース契約されている場合、契約者の変更手続きを進める必要があります。

テナントの賃貸契約と、設備などのリース契約は全くの別物と考えているのが一般的です。賃貸契約を済ませたとしても、造作設備の使用権利が譲渡されたわけではありませんので、注意しましょう。

リース契約者の変更等は、各リース会社の手続きに沿ってスムーズに進めましょう。その際には、改めてリース機器の耐用年数や取得価格などを確認し、税務処理でできるような資料を整えてもらうことをおすすめします。

まとめ

居抜き物件は、業種が似ているなら、内装が仕上がっていることや設備が整っているなど、初期コストが抑えられるメリットがあります。しかし、下見の時と入居の時で、内部の状況が変わっていたり、設備に不具合があったりと何かとトラブルの元となる傾向もあり、しっかりと両者の確認がとれる契約書を作成することが非常に大切になります。

「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、設備の所有者、瑕疵の責任、造作物の内容などは細かく条件を記載して、納得できる契約ができるようにしましょう。

居抜き退去や居抜き入居をお探しの方は下記サイトへ

居抜きオフィス物件サイト CiycCle(サイクル)

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