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リモートでの関係構築の難しさを痛感。ポジウィルがコロナ禍を経て問い直された、オフィスを持つ意味

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2017年に創業し、キャリアに悩む転職希望者を専属のトレーナーが支援するサービス「POSIWILL CAREER(ポジウィルキャリア)」を提供するポジウィル株式会社さん。求人紹介は行わず、転職希望者自身のキャリア実現に向き合いながら伴走するというユニークな事業形態で、2020年2月に社員数を倍以上に増やすなど、急成長しています。

ポジウィルさんは、2020年10月にオフィスを移転。急成長する企業がオフィス環境の向上や社員数の増加に伴ってオフィス移転を行う例はよくありますが、ポジウィルさんの場合は広いスペースに移動することに加え、サービス品質の向上や組織構築にも大きな役割を果たしました。

急成長中のスタートアップ企業がオフィス移転に求めたことは何だったのか。何を基準にオフィスを選び、移転後どのような成果があったのか。代表取締役の金井芽衣さんを中心に、オフィスのレイアウトなどを主に担当した人事総務の塚腰桜子さん、カウンセラーとしてPOSIWILL CAREERの中心業務を担う永井啓さんの3名に、それぞれの視点からお話をうかがいました。

雑音に配慮した面談ブースの設置で、成果が向上

――まず、ポジウィルさんの提供するサービスについて詳しくお聞かせいただけますか。

金井:当社が提供するサービス「POSIWILL CAREER」は、キャリアのプロフェッショナルである専属トレーナーが転職希望者の相談に乗りながら、短期集中型で転職活動やキャリア選択を支援するサービスです。

代表取締役の金井芽衣さん

金井:私はもともと人材紹介サービス会社の営業として働いていました。人材業界は法人からお金をいただく形態のサービスが主で、表現としてはあまり良くないかもしれませんが、転職者はいわば商品という認識です。そのため、転職する気がない人や転職しない方がいいと思われる人に対しても、転職してもらわなければ利益が出ないという状況がありました。

そこで当社では求人紹介を行わず、求職者からお金をいただいて相談に乗ることで、その人自身が歩みたい人生に沿って最適なキャリア提案ができるようにしています。

――先日オフィスを移転されましたが、新オフィスの使い心地はいかがですか。

永井:まず、外苑前という環境が落ち着いていて、非常に良いですね。移転前は渋谷の道玄坂にオフィスがあったのですが、渋谷はとても情報量が多く、雑念も多かったと移転してみて感じます。今は会社への行き帰りの道もきれいで広く、人波やデリバリー配達の自転車を避けたりしなくていい。そういった細かなストレスを感じなくて済むようになったのは、意外と大きいですね。

カウンセラー 永井啓さん

永井:社内の環境で言えば、占有フロアが広くなって面談専用の個室ブースができたことで、周囲の音を気にせず面談に集中できるようになりました。前のオフィスは人口密度が高く、ユーザーさんから面談中の雑音に対する苦言をいただくこともありました。個室ブースを使えるようになってからは、雑音を気にせず面談に集中できるようになったことが大きな変化でした。実際に、成果にも大きくつながっています。

ちなみに、新しいオフィスはヨガマットやバランスボールなどの筋トレグッズや卓球台もあるし、水回りもとてもきれい。僕、寝袋を持ってきて住みたいと思っているくらいなんですよ(笑)。

金井:ヨガマットは前のオフィスから持ってきたものですが、バランスボールやトランポリン、卓球台などはすべて当社がお世話になっている方たちからのいただきもの。ウィッシュリストを30~40人の方々に叶えていただき、自然とトレーニングスペースができました。ほかにも、社員が好きなものを置いていく形で物が増えていっていますね。私はそれを静観しています(笑)。

――オフィスのレイアウトでは、どのようなことにこだわりましたか。

金井:最も重視したのは、面談中に雑音が入らないかということです。それはユーザーさんのことを考えたためですが、私が真面目に考えたのはそれぐらいかもしれないですね。

塚腰:社員みんながオフィスに来たくなるようにするにはどうすればいいかという話はしましたよね。コロナ禍でリモートワークができることは分かっているし、前のオフィスがあった渋谷に比べて乗り換えが一本増える可能性もあります。でもせっかくオフィスを移転するなら、みんなに来てもらう動機づけをしたいと思っていました。

人事総務の塚腰桜子さん

塚腰:何をすればいいのかはすごく迷いましたが、みんなで話し合い、面談ブースの個数や筋トレスペース、バーの設置などを決めていきましたね。

関係構築という面で、オフィスの重要性を実感

――コロナ禍で、働き方はどのように変わりましたか。今年2月に社員数を倍以上に増やされたとうかがったのですが、緊急事態宣言の直前で大変だったのでは。

金井:本当に大変でしたね。当社は3月からリモートにしていたのですが、リモートワークのための環境を整える暇もありませんでした。入社してから顔を合わせたことがないメンバーも多く、リモートでの関係性の構築にとても苦労しました。それで、メンバーが離れてしまうということも起きてしまって。

振り返ってみれば、マネジメントの裁量がきちんと決められていなかったり、経営者として組織の実態が把握しきれていなかったりと、組織運営に対する反省点が多くありました。その反省点を活かして、会社のビジョンやミッション、バリュー、人事制度などを、外部の専門企業とリモートでミーティングしながら、半年かけて設計していきました。

その後、改めてメンバー全員と1on1で話し、今のメンバーが残りました。とても骨が折れましたが、今では組織として大きく変わったと感じています。

――大変だった時期を経験して、社内のコミュニケーション面で変わったことはありますか。

金井:やはりオフィスへの出社は、コミュニケーション面でとても大切だと実感しました。オフィスなら、ちょっとした雑談からその人の雰囲気を掴み、関係性ができていきます。でもオンラインでは、その人にとって何が嬉しくて何が悲しいのかも、何の話題を振っていいのかも分からず、推測で話すにも限界があります。ほかのマネージャー経由で聞いてみたりもしましたが、実際には違うということも多くありました。

仕事面だけ見ればオンラインでもできますが、オフィスがある意味は関係性の構築ができること。もともとある程度の関係性があればまた違うと思いますが、初めからきちんと自分の目や耳で向き合わなければコミュニケーションは成り立たないし、問題も解決できないのだと痛感しましたね。

――現在はどのような働き方をされているのですか。

金井:出社とリモートの併用で、週に2回、火曜日と金曜日を全員が出社する日としています。それ以外は、3割程度の出社率です。コミュニケーション面では、みんなでご飯に行ったり、飲んだりしながら、結構仲良くやっています。

みんな、オフィスでの他愛ない話を求めている

――改めて、新オフィスに移転を完了されるまでの流れについておうかがいできますか。

金井:オフィスバンクさんとは、知り合いの紹介でつながりました。移転先を選ぶ際に重視したのは、広さや家賃はもちろん、お昼を食べるところがあるかといった社員にとっての利便性や快適さ。あとはフィーリングですね。

10棟ほど内見し、物件担当の方の熱意に心動かされてこちらに決めました。フリーレントを付けてほしい、坪単価を下げてほしいといった希望もその場で飲んでいただき、何が何でも決めてもらいたいという強い思いを感じたんです。

もともと予定していた広さは60坪でしたが、こちらは140坪。実際に見てあまり変わらないと感じたことと、今後の採用計画を考えたときに余裕があった方がいいと思ったことが理由です。

――オフィスバンクに頼んでよかったと思われた点はありましたか。

塚腰:提案された物件にこちらがなかなか良い反応を示せなくても、諦めずに提案してくださったことですね。この新オフィスは、たしか内見の当日に提案していただいたものだったんです。物件の希望をはっきり言葉にはしていませんでしたが、こちらが求めていることを分かってくれていたんだなと感じました。

――最後に、オフィスを持つ一番の理由は何だと思われますか。

塚腰:メンバーのチーム感を醸成するためでしょうか。社員がそのために自主的に来たいと思える場所であってほしいと思います。

金井:オフィスはただの枠組みでしかないかもしれませんが、最近はみんながみんなを好きだから会いたいんだろうなと見ていて思います。雑談と筋トレが、思わぬところでうまく作用しているのかもしれません(笑)。

金井:あとは、オフィスがどんどん進化していくのがモチベーションになっているみたいですね。この間もあるメンバーの子に「オフィスが進化していくって、芽衣さんはどういう感情なんですか」と聞かれたので、「みんなが頑張ってくれているおかげだと思っている」という風に答えたんです。そうしたら、照れたように笑ってどこかへ行ってしまいました(笑)。

塚腰:芽衣さんはお母さんみたいですよね。社員は芽衣さんとそういうちょっとしたコミュニケーションがとりたくて話しにいっているところがあると思います。リモートであれば時間を取ってもらわなければ話せませんが、オフィスでの他愛のない話をみんな求めているのではないでしょうか。

文:三ツ井香菜 撮影:小田光二

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